メリーさんの怪奇事情 デスゲームに仕事の邪魔をされる

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 私は即座に、デスゲーム会場を見張っている人達の元に、私の分身である人形をポトリ。  私自身は、三メートルしか移動できないけれど、メリーさん人形は知っている人の元ならどこへだって向かえるのだ。  よし、人形が拾われた気配。  分身である人形から、人の気配が伝わってくる。  拾った人間は「何だこれ?」とか言って、再びその人形を捨てたわね?  さあ、行くわよ。本人が!  これなら、もう私の独壇場よ!  これから三メートルずつ近づいていくから待ってなさい。 「私、メリーさん。今あなたと同じ建物にいるの」 「私、メリーさん。今あなたと同じ部屋にいるの」 「私、メリーさん。今あなたのすぐ後ろにいるの!」  あっ、部屋の中に一人しかいなくてよかったぁぁぁ!  しかも、部屋の明かりは絞ってあったから、雰囲気の演出もばっちり。  デスゲームを始めた黒幕は、振り返って私を見たとたん、泡を吹いて倒れたわ!  ふう。良かったこれでノルマ達成ね!  でも、一か月百人だから、一日三人以上はさばかなくちゃいけないから、まだまだよ。  さっき目を付けた人にも、もう一回メリーさん人形拾ってもらって、脅かしにいかなくちゃ!
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