4人が本棚に入れています
本棚に追加
「はて、まあ。分かりかねまずなー」
「分からないの?」
「うぶ。登っで確がめてもじたらあ、生が終わってしもうもうもじれまぜんぬう」
舌長き淤美豆座衛門が、敢えて複雑に口腔を動かし、頓狂な発話をしている。
「へぇー。ところで淤美豆座衛門。その話し方、どうにかできないの?」
「せんまぜん、ひめさま。オテェの話がたは、変えるごとうができなんてぇ」
「なんで?」
「ごれは、人ならさる者に憑依されんれんようにずる方法だしぇえ。オゥデはひめせまと違っで高い身分じゃないけいけい。こうでもてんと簡単に憑依ざれてしまううじぇんけー」
淤美豆座衛門の言葉は不規則に変化した。今も一人称が「オテェ」から「オゥデ」に変わった。
最初のコメントを投稿しよう!