告白現場突入5秒前

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本当に残念なことではあるが、此処は男子校。 いや、、待てよ?どこもかしこも男子校しかないんだった、、、 ゴホンッ。 まあ、つまり高校生というのは、学校生活に青春というものオプションが必ず付いてくる。 その中の代表格がそう。  「好きです!!先輩」                    である。 悲しきかな、かなりこの世界に染まってしまった僕は、男が男に告白だなんて見慣れた景色でしかない。かくいう僕も、されてきた側の人間だ。胸を張って言えないのが辛くて堪らない   「ごめんな、お前とは付き合えない」   「何でですか、付き合ってる人がいるんですか。こんなにも僕は先輩が好きなのに」 いや、めんどくさいね、この子。   「そうなんだよ。だからごめんね」   「う、うわぁーんっ、先輩のバカァーーーー!!!!」ダッ、   「うっっわ、気持ち悪」 とまあ、此処までが僕が聞いていた内容である。 いや、最後。だいぶヒドい、、 校舎裏の陰で、呆れた顔をしてチュッパチャプスを舐める僕。 アスファルトの上に座り込みながら、いつものように耳にイヤホンを嵌めた。 誰も気づかないような、花壇の見える校舎の隙間。 そこそこ気に入っている曲を聴きながら、ぼーっとするのが、この場所でのルーティン。 告白だろうが、制裁だろうが、今の僕にとっちゃどうでもいい。この場所を退く理由なんかにはならない。多分、だったら迷わず助けるんだろうなーって思うけど、生憎生まれ変わって、随分と冷めた性格になってしまったらしい。 誰にも取り繕う必要のないこの場所は天国だとつくづく思う。 それにしても、さっきの声。 なんか、知っている気がしなくもない、、?
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