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「送ってくれてありがとう。俺ここで寝泊まりしてたんだ」 「……ここで?」 指の先にあったのはもう壊れてただの瓦礫になっている建物だったもの。 ミノルは勝手知ったるという風にその瓦礫の山の隙間から中へと消えた。 家などと呼べる物では無い。ミノルはこんな所に住んでいたのかと頭が真っ白になる。今までここで生活をしていたというミノルの生い立ちは一体どんなものだったのだろう。 何故こんな所に住んでいるのか。何故そんな生活を続けているのか。 どう考えてもここはライカとは繋がらない寂しくも厳しい場所だった。 「グレン、待たせてごめん」 「い、いや……かまわない」 少し呆然としていたらしく、声を掛けられた事でミノルが瓦礫の山から戻って来た事に気付いた。 初めて着たそのコートも少し煤けて汚れてしまった。外観が酷いのだから当然中も綺麗なものではないのだろう。 「こんなんじゃ全然足りないとは思うけどさ、残りはちゃんと働いて返すから」 ミノルは俺の手にボロボロの巾着袋をそっと乗せた。 チャリ……と小さく音が鳴り、中身がお金だとわかる。 「これはちゃんと働いて貯めた俺の全財産。別に悪い事して貯めた訳じゃないから安心して受け取ってよ」 ミノルから渡されたのは自分で貯めたという金だった。袋の中身はささやかな金額しか入ってないとわかる程の軽さだ。 食事もまともに取れてなかったミノルがこうして貯めたお金にどれだけの苦労があったのだろう。 どれだけの価値がこの巾着の中にあるのか。 「ミノル」 「え……んぎゅっ」 堪らなくなり、思わずミノルを抱きしめた。 「お前は……何で……いつからこんな……」 「い、いつからって、んと……飛ばされて来てから?」 「飛ばされて?」 意味がわからず腕の力を緩めミノルを見ると、何故かミノルも困った顔をしていた。 「うん……グレン、俺の話聞いてくれる?」 それから二人で瓦礫に腰掛け、ミノルの身の上話を聞いた。 それは想像を遥かに越えた荒唐無稽な話だった。 ミノルは遠い世界からこの世界に飛ばされて来たと言った。そこではミノルの様な黒髪黒目を持つ人達が普通にいたという。そんな国は俺の知り得る限りでは何処にも存在しない。 殆どの国民が黒を持つその国ではミノルも普通の庶民として暮らしていたのだと話してくれた。 そんな普通の生活をしていたミノルにとって、黒がこれ程忌避される事は勿論初めての事で本当に戸惑ったと言う。理由もわからない中で受けた仕打ちにミノルはどれ程の傷を負ったのだろう。それは俺には想像もつかない程辛かったはずだ。 この世界に来てから生活の為に働き口を探すのがどれだけ大変だったのか。 理由もわからず容姿の事で蔑まされ、暴力を振るわれても「ライカ」で働いていたのは、単にそこしか雇ってもらえなかっただけの事だった。 ミノルの話はそのまま貴族の悪い思想が現れていて、自分がそいつらと同じ貴族だという事が腹立たしくなる。もっと早く俺がミノルと出会えていたならと思わずにはいられない。 荒唐無稽な話だがそれなら合点がいく。何も好き好んで心も身体も痛め付けられる様な場所で働く必要はない。 ただでさえ黒を持つミノルは目立つ存在だ。生きていくためだけならば、この国の思想を知っていたならば貴族街で、あの店で働く謂れはないのだ。 ミノルの身の上話を聞いてとても辛かっただろうと思うのとは別に、改めてミノルと「ライカ」に裏の繋がりがなかったと確信が持てた事にホッとした。 「ちゃんと毎日お金はもらえないけど、これからまた頑張って働いて……いつかちゃんとお金は返すよ」 「……そうしてまた食事を抜くのか」 「それはまぁ、仕方がないよ。気持ち悪いと言いながらも雇ってくれただけありがたいんだ。また少しずつ貯めるからさ、返済はちょっとずつになるけどそこは許してくれないかな」 ミノルは仕方がないと諦めを滲ませて無理に笑顔を作ろうとする。 警備隊として誰かを助けると、普通なら感謝の言葉で締め括られてしまうそれ。ミノルはそれに甘んじず律儀に返済すると言う。今まで誰にも頼る事が出来なかった環境だった事がそこにも現れていた。与えられる事を知らないのか、知っていても受け入れる環境になかっただけなのか。 俺がミノルに与えたいと思うのは見返りを期待しているからではないのに。 「……もうあの店はない」 「へ……?」 俺がミノルに会えたのは「ライカ」を調べていた為で、先日騎士団の手入れが入ってもう店が取り潰しになったのだと説明するとミノルは呆然としてしまった。 「あの二人には逃げられてしまってまだ解決はしていないが、どちらにせよあの店はもう営業する事はない」 「……そうなんだ」 「……辛いか?」 ミノルにとって悪い事ではないと思っていたが「ライカ」の営業停止はミノルに予想以上のショックを与えてしまったようだ。仕事が出来なくなった事はミノルにとって余程の出来事なのだろう。 しかしミノルはそれを口に出す事もせず俺の言葉にただフルフルと首を横に振っただけだった。 「馬鹿な貴族連中は爵位だけじゃなく王家に近い髪色を上位とする奴らが多い」 「どういう事?」 「金の髪に青い瞳……王家にはそういう色の者が多くてな、バカな貴族達はそれに近い色を持てば同じ爵位でも自分が偉いと勘違いする」 それを聞いたミノルは驚きで目を見開いた。 飛ばされて来たというミノルはこの国のそんな嫌な風潮も知らなかったのだろう。 他国に行けばそんなくだらない思想に振り回される事もなく、もう少し楽な生活が出来たかもしれない。しかしそうなると俺はミノルに出会えていなかったのだな、などと思うと複雑な気分になった。 この世界に突然やって来たミノルの苦しみや辛さは俺には計り知れない。しかしライカ達の企みとは関わりがなかった事が知れた。騎士団へミノルを渡す必要がなくなった事に心の底から安堵した。 今まで辛かった分、俺がミノルの安寧の場になれたらいいと思う。 「この道が貴族街への道……ミノルにとっては厳しい街だ」 貴族街へ続く道を指差すと、ミノルも視線を先へと向けた。 「もう貴族街へは行くな」 「え?……でも仕事を」 「行くな」 またあんな場所に行ってしまったらミノルはまた同じ様な目に……いや、もしかしたらそれ以上の酷い目に合うかもしれない。それをわかっているのに行かせる訳にはいかない。 有無を言わせない程の強い口調にミノルは口を噤んだ。 俺の目の届かない所で辛い目に合わせたくない。 ミノルの苦しむ顔は見たくない。笑顔が見たい。俺の側で笑って欲しい。 あんな場所にはもう行かせたくなかった。出来るなら閉じ込めて屋敷の中で過ごさせたい程だ。しかし律儀なミノルはそれでは駄目なのだろう。 それでも仕事がしたいと言うなら……仕事なら俺が、目の届く所で探してやる。 だから……俺から離れるなんて事はしないで欲しい。 「グレン?」 思いを込めて手を握ると不思議そうにこちらを覗きこんだ。 その黒い瞳が真っ直ぐに俺を見る。 ミノルがライカ達の企みに加担してない安堵と騎士団へ渡さなくてもいい喜び。 この世界に突然来てしまったミノルがまた突然消えてしまうのではないかという焦り。 これから先も共に過ごせるのではないかという期待。 ミノルのその黒い瞳に俺の複雑な感情を乗せた顔が映っていた。 ミノルと出会ってからは何故か自分の感情を律する事が出来なくなっている気がする。 この不思議な感覚に戸惑いはするが嫌な訳ではない。むしろ心地よいとすら思う。 そう思うのは相手がミノルだからだろう。 ミノルがこの世界に来てからたったひとりで頑張っていた事を知らなかった事が悔しくて、だからこそこれから先そんな思いはして欲しくない。 俺の側でずっと笑って過ごせる様に。 ミノルはここと「ライカ」の往復しかしていなかったという。きっと下町……庶民街にはまだ足を踏み入れた事はないのだろう。 少しでもこの世界がミノルにとっていい場所になる様に。俺といて良かったと思って欲しい。 願わくばこれから先も俺と共に……。 「少し歩く」 立ち上がるとミノルもそれに倣って立ち上がった。そういえば手を握ったままだった。 「行くぞ」 「えっ?あ、うん」 その手は振り払われる事も嫌がられる事もなかった。それにホッとして、繋いだ手はそのままに先程通った道とは違う道をミノルを連れて歩き出した。 ミノルの歩調に合わせて歩くと普段の自分とは随分違う。背も足の長さも違うミノルの歩みはとてもゆっくりとしていた。 こうやってミノルの負担にならない様に気遣いながら歩くのも不思議と嫌ではなかった。 誰かのペースに合わせて歩くなんて事は今までした事はないかもしれない。よくトーリィやアルベルトには歩くのが早いと文句を言われる。その時はすまないとすぐに謝るがまた暫くすると同じ事を言われるなんてよくある事だった。 普段の自分ならきっとさっさと目的地へと向かい、道の先で追い付くのを待っていただろうが、ミノルが相手と言うだけで共に並んで歩きたいと思うのは初めてだった。 どんどん道沿いに建物が増えてくる。それに併せて人も増える。 庶民街はいつも活気に溢れていて、昼間は大人も子供も楽しく買い物したり遊んだりと賑やかに人々が行き交う、貴族街の様に気を張る必要のない場所だ。 庶民街ではあの貴族の思想は気にしなくてもいい。 時には貴族もこの街に降りてくるが、わざわざ来る彼らには余りその思想を持つものはいない。 ここならばミノルも安心出来るだろう。 街に入ってから段々とミノルの足取りが重くなってきた。 流石に長時間の歩きは疲れたかもしれない。俺は街の巡回や普段の鍛練でこれ位は何ともないが、ミノルは病み上がりの上元々体力も筋力もない。その細い身体で無理にここまで歩かせてしまったのは失敗だったかもしれない。 少し休ませようかと考えている内にミノルの歩みは更に遅くなり、とうとう足が止まってしまった。 「ミノル?どうした」 流石に限界かと顔を覗きこむと真っ青な顔をして少し震えていた。 「駄目だ」 「駄目……?」 「俺……こんな明るい所……」 俯いて震えるミノルはそのまま倒れてしまいそうだった。 ギュッと目を閉じ顔面蒼白になり、繋いだ手からも震えが伝わってくる。 「無理だよ……」 華奢なミノルは今にも崩れ落ちそうだった。 かろうじて倒れないのは気力で堪えているからか。 「俺、誰かに気持ち悪がられるのも、気持ち悪いと罵られるのも本当は嫌なんだ……酷い言葉も暴力も全部、怖い……」 知らない世界へ飛ばされてきたミノルはいつも周りに煙たがられ、虐げられてきたのだ。そんな日々はミノルにとってどれだけ打ちのめされたのだろうか。 「ミノル」 「怖いよ……」 「ミノル」 金も無く働き口も無く、やっと見つけた仕事場では暴力を受け、給金すらまともに貰えなかった。そんな環境しか知らないミノルにとってこの世界は酷い所だとしか思えないのは当たり前だ。 髪の色、瞳の色が黒いというだけで理不尽な目にしか合わなかったミノル。 それでも俺は、この世界でミノルに少しでも安心出来る場所が出来て欲しいと願ってしまう。 別に働かなくてもいい。この世界で緊張の糸を張りつめなくてもいい場所もあるのだと知って欲しい。 心から笑える場所がミノルに出来るならばそれが俺にとっても一番なのだ。 下町ならばミノルにとって安心出来る場所も出来るだろう。俺のいる世界で少しでも良かったと、楽しいと思って欲しいと願ってしまう。 心配しないで出歩ける場所を見つけて、夜には俺の元へ帰ってきて、何も憂いも無く楽しかったと笑って欲しいのだ。 俺がミノルを守るから。俺の側で笑って欲しい。 そのために出来る事は何でもしよう。 握っている手に力を込めるとミノルの手もそれに応えて力が強くなった。 見ればまだカタカタと震えている。思いが伝わった訳ではなく、ただそうしないとミノルはそのまま崩れ落ちてしまいそうな程に身体中から恐怖を滲ませていた。 今は震えも止まらず繋いだ手を支えにやっと立っている状態だった。 「大丈夫だ」 宥める様に言葉をかけるがその身体は動かない。 手に力が入った事も気付いてないのかもしれない。 「ミノル、大丈夫だから」 あの瓦礫の住処と夜の店しか知らないミノルには、人だけでなく明るい場所すら恐怖の対象になってるのだろう。口で「大丈夫」と言うだけではミノルにはきっとわかって貰えない。 俺は繋いだ手を引き、震えるミノルを抱き締めた。 ミノルは腕の中にすっぽりと隠れてしまう程小さい。 この小さい身体で、心で、自分を奮い立たせずっと頑張ってきたミノル。これからは俺が守りたい。 俺がミノルの安息の場になりたかった。 「離して……」 「離さない」 少しでもこの世界で……俺の側で安らげる様に。 こうして俺が守ってやるから。俺はミノルの手を離さないから。 そんな溢れそうな思いでミノルを更に強く抱き締めた。離してと言われれば余計に離す事など出来なかった。 俺から離れるなんて言わないで欲しい。 その色でどれだけ辛かったのか、ミノルの気持ちは計り知れない。 それでも、だからこそこれからはミノルにとって厳しい環境には行かせたくない。 ミノルが安心して生きていける場所はこの世界にもあるのだと、お前を守りたいと思っている男がここにいるのだと知って欲しい。 「この町には色んな人がいる。貴族街の様に色で人を差別する事などない」 「嘘だ……」 俺の言葉はまだ信用されてはいなかった。ミノルは腕の中で小さく震えたままだ。 俺のエゴだとはわかっている。 ミノルがまだ辛いだろう事もわかるのに、少しでもこの世界を、俺を許して欲しいと願ってしまう。 「ほらミノル、道行く人達を見てみろ」 ミノルは怖がりながらも少し頭を上げ、フードの中からそっと目を開けて周りを見た。 「あ……」 周りを行き交う人達は様々な色を持つ。金だけじゃなく赤や青など、ここでは色んな髪の色を持つ人達がそれを隠す事なく生活している。様々な色を持つ彼らは貴族の思想など気にせずに楽しそうに過ごしているのだ。 流石に黒はいないが、それでも今までそんな色を見た事がなかっただろうミノルには相当衝撃だったらしく震えもピタリと止まった。 「確かにこの国には黒を持つ者はいない。だけど俺はミノルの黒が好きだ。ミノルが黒い瞳から溢れる涙はとても美しい。嬉しい時に遠慮がちに微笑むのが好きだ」 「……グレン?」 「だから、逃げずに……俺の側にいてくれ……帰るなんて言うな」 俺はミノルのその黒が好きだ。黒を持つミノルが好きだ。 いや、どんな色でもミノルが好きなんだ。 怖い思いなどもうさせない。辛い目になど合わせない。 この世界でもミノルが幸せになる為に俺が守るから……だから俺から離れる様な事はしないでくれ。 「頼む」 ゆっくり俺を見上げたミノルは困惑しているように見えた。 急に知らない世界へ来たミノルには、この町すらまた違った世界に来た様なものかもしれない。 それでも知って欲しい。 ミノルにも優しい世界がここにもあると、俺がミノルの世界を守ってあげたいという思いを。 ぎゅうっと抱き締めていた腕の中で、ミノルがモゾモゾと小さく動いた。 苦しかったかと少し腕の力を緩めると何故かミノルの手がゆっくりと上がり、その指が俺の眉間に止められた。 「ん?どうした」 もしや何かついていたのだろうか。 縋る様な真似をした上に、顔に何かがついていたのであれば俺は本当に情けない事この上ないな、などと自分に笑ってしまう。 ミノルは何故かそれを見て驚いて、そのまま固まってしまった。 「何かついてるか?」 余程変な物がついているのかと訝しんだが、困った様な顔をしたミノルはスリスリとその指を小さく動かした。 「眉間の皺……跡ついちゃうよ」 どうやら変な物がついていた訳ではなかったらしい。 そういえば今まで皺など気にした事はなかった。自分があまり優しい顔をしてはいない自覚はある。今はミノルを怖がらせていないにしても、後々皺が当たり前についてしまったらミノルも怖がってしまうかもしれないと少し気になった。 「皺か……じゃあこれからミノルが側にいて気を付けてくれればいい」 「……そうする」 願望が混じった言葉をミノルは素直に受け入れた。 今まで遠慮ばかりして優しくされる環境を受け入れなかったミノルが、初めて俺の言葉を素直に受け止めてくれた事に、今度は俺が驚き固まってしまった。 「ミノル……?」 ミノルの黒い瞳がじわりと潤む。 「俺……グレンの側にいても許される?」 今にもその瞳から涙がこぼれ落ちそうだった。 遠慮がちだが、初めてミノルが自身の願いを口にしてくれた。側にいても許されるかと聞きたいのはこちらなのに。 「当たり前だ。俺がミノルに側にいて欲しい……俺こそミノルの側にいる事を許してもらえるか?」 目の前にあるミノルの手を取り、願う様にそっと唇で触れた。 許して欲しいのは俺の方だ。 「俺……グレンの為に何も出来ないよ」 「俺はお前が側にいてくれるならそれでいい」 「いいの?俺なんかが側にいたら凄く迷惑かかる」 「ミノルがいてくれないと俺が辛い」 「ほんとに……いいの?」 「何処にも行くな。辛い思いをしてくれるな。俺の側で生きてくれ」 この世界に来てから辛い事ばかりだっただろう。嫌気が差しているだろう。帰りたいと思っているだろう。だけど俺はミノルを手離したくない。いつまでも俺の側にいて欲しい。 俺がお前を守ると誓うから。 「……俺もずっとグレンといたい。グレンの側にいたいよ……」 「ありがとう、ミノル」 とうとうミノルの瞳からほろりと涙が落ちて頬を濡らした。 ミノルは涙を流しながらも少し嬉しそうに微笑んだ。 初めて見た本当の笑顔は……とても柔らかく、優しく……美しかった。 「側にいたい」 本当にミノルもそう思ってくれたのか。 ミノルの表情はそれが嘘ではないと、自分の意思だと雄弁に語ってくれる。それが嬉しくてまた強く抱き締めた。 抱き締めたのは先程と同じだ。しかし今はミノルの手は少し遠慮がちに俺の背中へと回った。 初めてミノルから手を伸ばしてくれた事が嬉しくて、腕の中から苦しいと文句が出るまでそれは止められなかった。
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