0人が本棚に入れています
本棚に追加
私はとある港町にあるホテルのホールに住む妖精です。皆様のお目にかかれないのが残念ですが、普段はホールのシャンデリアの花の飾りの上に座っています。
ホールの外でもわくわくすることや興味のあることを聞きつけたら、一目散に飛んでいきます。そう、私には飛ぶための羽があります。
さて、ホールに話を戻しますと、ここでは会社の仕事納めや学生様のご卒業パーティー、いろいろなセミナーなども開催されますが、私が一番心待ちにしているのは結婚披露宴です。
華やかな新郎新婦様をはじめ、ご参列の皆々様の幸せそうな姿を拝見するのが何よりの喜びなのです。そして皆様の笑顔から溢れた喜びのかけらを一つ一つ集めて、私はシャンデリアにふりかけます。その喜びのかけらはシャンデリアをより輝やかせるのです。
もちろんシャンデリアを綺麗に磨いてくれるホテルのスタッフはいますが、私がかけらをふりかけることで、喜びが満ち溢れる空間を創り出すお手伝いをしているのです。
最初のコメントを投稿しよう!