2人が本棚に入れています
本棚に追加
また、あの夢だ。
ほんと、ふわふわ浮いた感覚でよく分かるわ。
また、目の前に真っ暗闇が広がっていて、どこに行けばわからない。
けれど、またいつものように道が開けて。
道が開けて・・・
そこには・・・
あたしが、望んでいる人たちの姿があって。
初めて、鮮明に『見』えて。
手が差し伸べられて、その手を取ろうと追いかけて。
でも、やっぱりそこにはあの人が立ちふさがって。
『ダメだ・・・!!』と語りかける。
「何でだめなのよ!向こうにはおとうさんも・・・おかあさんも・・・そしておじいちゃんもいるのに!!」
『だって、キミはまだ生きてるんだからね。』
表情をさえぎっていた逆光が、なくなり、そこにはあたしが今さっき会ったばかりのあの人がいた。艶やかな黒髪の・・・ツクモさん。
何であたしの夢にツクモさんがいるの?それも、昔から。
不思議でたまらなくて、思わず夢のなかだけれど声を荒げて尋ねる。
「ツクモさん!!どうして!!」
最初のコメントを投稿しよう!