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私は、家に帰ると急いで自分の部屋に入り、Tシャツとジーンズ、薄手の上着を羽織り、帽子をかぶって通帳と金目の物を全てバッグに入れて家を出た。
出る時に義理父が不審そうな目で私をみたが、「友達と約束がある、遅れたらきっと心配する。」と言って、義理父を振り切った。
母は、化粧を厚く塗っていた。
また、ホストクラブにでも行くつもりなんだろう。
私は駆け足で、指定された公衆電話のボックスに向かった。
学校のカバンぐらいの割と小さめのアタッシュケースと封筒が置いてあった。
中に現金が5万円と新幹線のチケットが入っていて、「次の指示はメールでする」と書いてあった。
私はアタッシュケースを抱えて、駅に走った。
乗り換えて、中心部の駅に着き、新幹線に乗った。
メールはまだ、来ていない。
私はアタッシュケースを新幹線の荷物入れに乗せると、少しだけ浅い眠りについた。
メール着信音で目を覚ました私は慌ててメールを見る。
『品川区×◯××駅で降り、その港にいる人物にアタッシュケースを渡せ。』
そう書いてあった。
品川…
ドラマぐらいでしか知らない場所を目指して私はアタッシュケースを抱えて電車を乗り継いだ。
一日寝ていないので、妙なテンションだ。
潮の香りがする…
私は人気のない港に向かった。
…誰も居ない…
と、思ったら、1台の高級車が港に入ってきた。
コレをあの人に渡せば…
終わる…
私に太陽は登るのだろうか…?
夜は…明ける…???
すると、中から2人の男が出てきた。
拳銃を持って…
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