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「夜宵、俺は面子もあるからお茶会に出るけど、お前はどうする?」 「私、中庭に出て向日葵を見てるわ。」 「分かった… 俺の目の届く範囲に居ろよ?」 「はいはい。」 そして、暁さんがお茶会に出ると、私は縁側から降りて中庭の向日葵の香りを吸い込んだ。 その時。 「ねぇ。」 私に声をかける水色の浴衣を着たショートカットの美少女が現れた。 「え、私?」 「そう、ちょっとお話があるのよ。 裏庭の向日葵も見事よ。 行かない?」 「うーん… でも…」 「すぐに話は終わるから。」 「じゃあ、少しだけ…」 私はその少女と裏庭に向かった。 そこには、枯れた向日葵が並んでいた。 「あの… 話って…?」 「私はね、暁さんの婚約者なの。」 少女はたしかにそう言った。 こん…や…く…しゃ…? 「びっくりしてるみたいだけど、本当よ。 後で聞いてみると良いわ。 だから… 今あなたがものすごく邪魔なのよ… カタギのくせに、ヤクザに色目使いやがって!」 「色目なんて、私…」 「じゃかましぃ!!!! 色目じゃ無かったらなんなのさ!? さっさと風俗に売り飛ばされろや!」 私は何も言えない。 「まぁ、アンタにもチャンスあげても良いけど… そう、どっちが暁さんにふさわしいか、勝負しない?」 「勝負…?」 「そう、コレね。 中国のマフィアから買った、ロシアンチョコレートって言うのよ。 ちょうど4個入ってて、毒入りが一つ。」 「…負けたら死ぬってこと?」 「死にはしないけど、病院行きでしょうね。 もしかしたら、後遺症が残るかも。」 「私… やるわ…」 私はまっすぐに彼女を見てそう言った。
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