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「言っておくけど、開封していないし、私もどれが毒だかは知らないわ。 そこは、もちろんフェアにするわ。 だけど、あなたに先攻を譲ってあげるわ。 さぁ、どれにするの?」 少女は、チョコレートのケースを開けた。 そこには、赤・青・黄・白にトッピングされたチョコレートが入っていた。 白って毒じゃ無さそうだけど… でも、裏をかいたら? いや、でもその裏は??? 分からない… 私は青のチョコレートに手を伸ばした。 震える手でチョコレートを口に入れる。 甘い味はするけれど、毒かもしれない… 数秒経っても変化は無い。 水色の浴衣の少女は舌打ちして、赤のチョコレートに手を伸ばした。 「美味しいわ。 あのね、私、これで負けた事ないのよね。 一応言っておくわ。 どうする? やめる???」 「いいえ。 勝負は最後まで分からないわ。」 私は言って、黄色と白のチョコレートを見比べる。 白に毒? 黄色に毒? 分からない… 色に意味は無いかもしれないし… 私は黄色を選んだ。 ガタガタと震える手でチョコレートを無理やり口に押し込んだ。 神様…!!! そして、神は私に微笑んだ。 「そんな……」 水色の浴衣の少女が真っ青になり、震える手で最後の白のチョコレートを食べようとする。 私は、それを手刀で叩き落とし、チョコレートを踏みつけた。 「…同情したつもり…?」 「いいえ、つまらないからよ。 死なない程度の毒ではやる意味無いわ。 今度は青酸カリでやりましょう。」 私はにっこりと笑ってそう言った。 「ふぅ… アンタかたぎの癖によくやってくれたわ。 名前は?」 「夜宵よ。」 「夜宵。 覚えておくわ。 私は美香(みか)。 今度は負けないわよ。」 そして、美香さんは去っていった。
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