助手席

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「本当にどうしようもない親父だよ、まったく。自分が未だに二十ぐらいだと錯覚してるんじゃないのか?」 「そうかな?私はあんたのパパさん派だけど?結構いいこと言うじゃない、『結婚する相手を乗せる時くらいは右足に全神経を集中させてもいい』だなんて。」 「単に色惚けってやつだよ」 「でも、気遣い出来る男はモテるわよ?」 「まあ、それはお前の言う通りだけどさ。」 「でも、私は他人が運転する車は怖くて乗れない。一番信頼出来る相手じゃなきゃね!」 「無免許のくせに贅沢言うな」 「私は贅沢だとは思わないけど?」 「教習所行ってから言え」 「あんたは免許あるんだから乗せてくれてもいいじゃん?」 「にだったら乗せてやる」 「えぇ、ひどくない~、それ」
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