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第3話.警察署へ
アンチ1号のメッセージの内容は今までにない衝撃的なモノだった。
『私はお腹に旦那との赤ちゃんがいるの。だから再婚だけど幸せなのよ!?ただ継子さえいなければ、って正直思うのよ。ねぇ、あなた、私のためにブログ辞めてくれない?あなたがブログを辞めれば私も継子を可愛がってもいいわよ(笑)』
……何を言ってるの?
私にブログを辞めろ、って……?
「まゆちゃん!どうした?ボーッとして」
「あ……」
夫が、私の異変に気付いてくれた。
私は夫にアンチ1号の嫌がらせについて詳しくは話していなかった。
……正確には、話せなかったんだけど。
ここで初めて私は夫にアンチ1号からされてきたことを打ち明けた。
夫は「いま来ているメッセージ見せて」と私のスマホを奪って、さっきのアンチ1号のメッセージに目を通した。
「これって脅迫じゃないか…」
そう。夫の言うとおり、これってもう脅迫なんだよ………。
「俺が返事していい?」
「…うん」
せっかくの温泉旅行の夜が、最悪な夜になってしまった―――。
私がブログを始めたせいだ。
初めて夫に対して申し訳なさでいっぱいになった日。
忘れたくても、忘れられない日―――。
『私がブログを始めたせいだ』
私は夫に対してこの後ろめたさをずっと抱えていかなきゃならないなんて。
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