第1話.ブログを書きたい

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第1話.ブログを書きたい

  2016年10月16日、線維筋痛症(せんいきんつうしょう)と診断された。    このことによって、私の人生の第2幕が始まったのかもしれない。    原因不明の難治性(なんちせい)疾患。    全身に痛みや痺れ、または筋肉の硬直などの症状が現れる。  私の場合は、上半身の痺れと硬直が酷い。  階段を1人では降りられなくなった。  ドライヤーを持つことも困難になった。        この病気は原因不明と言われているが―――  一説には、幼児期や思春期に虐待を受けていた者がまた時を経て新たなショックを受けた時(第二次ショック)、線維筋痛症は発症すると言われている。  心当たりはあった。  この年、26年振りに再会した母の実家がある熊本に向かった私。  昔は確執だらけだった姉のカコも一緒に。  ところが母の実家で、羽目を外しすぎた姉が放った一言が、私を激怒させ、姉妹喧嘩に発展してしまった。  帰りの飛行機は姉と別々の席に変えてもらい、帰宅した。  母は「いつかは絶対仲直りしてほしい。お母さんは2人とも大好きだからね」    ―――そう言っていたのに。                私はひょんなきっかけで気付いてしまった。  この大喧嘩から2か月後、母は再び熊本の実家に姉一家だけ 招待していたのだ。  しかも、私に黙って。  母を問い詰めたが、返ってきた言葉は、逆ギレともとれるほど怒りに塗れていた。                 「まゆちぇも来たければ来ればいいじゃない!!」     ……ショックだった。
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