前夜祭

7/21
前へ
/177ページ
次へ
「じゃ、そろそろ、揃ったんで、始めまーす」 委員長がステージ前に声を張って、みんなが注目した。 「えっと、開会式からすぐに始めるんで、係の委員はすぐ移動してください。参加者も、壇上の椅子に着席するんで、移動です。座り順は、学年クラス順で、覚えてください。じゃ、参加者、こっち来て」 龍之介がステージへ呼ばれていった。 簡単なリハーサルが進んで、スピーチの内容以外、順番ごとにセンターに立つリハーサルが行われる。 秒数のサインは、各委員がプールサイドと同じ要領で行い、中央に大きめのタイム表示もでるという説明が参加者にされた。 「んじゃ、この要領でやることになるんで、お願いします。スピーチの各自の練習は、担当の委員と順番で、この後、すぐ行ってください。なるべく本番一発で聞いてもらえるように、他の委員は、自分の番以外は、廊下に出るなり、してください」 そういわれてステージから降りてきた龍之介と、体育館前の廊下に出た。 5分ごとに割り振られた時間割を渡されている。 「時間ないんで、一回だけ読むなり、声の確認で交代して」 そういわれて、ぞろぞろと出てきた参加者と担当の委員が本番の順番で一年から練習する順番を待った。 三分もかからず、声の確認だけで降りてきたらしい一年生と、次のクラスの子が変わっていく。
/177ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1105人が本棚に入れています
本棚に追加