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あとがき
初夏の英語の授業風景から始まるこのお話ですが、「片想い」という表現自体、英語にはピッタリなものがないなぁと思います。英語のクラスで「複数形」なんてのをやりますが、逆に単数、複数は日本語ではあまり利用されないコンセプトです。
あの一瞬の授業風景の中に、幾つの片思いが散らばっていたのかなぁと思い、そして、一人の心の中にも、色の違う片思いが幾つかあったりしてと思います。
そういうお話を書きたいなぁと思ったゆえのタイトルです。
完璧っぽい先輩への綺麗な片思いから、完璧ではない同級生への激しめの恋へ心が移ろっていく、16歳の柚の恋の遍歴です。
懐かしいような、愛おしいような、中高の文化祭気分を思い出してくれたら嬉しいです。
ちょっと先になりますが、もう一度、この二人には登場していただく予定でいます。その時には、もうちょっと、大人味で。
それまで、文化祭の花火の匂いの漂う屋上に、完璧ではない二人を残して、さようならです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
スター、コメント、スタンプなど、本当にありがとうございます。
2022年2月
蒼穹
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