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放課後の全体練習で、しずかちゃんを出してしまった。
一瞬油断して、キィーと外した音が出て、ものすごく恥ずかしかった。
一年生じゃあるまいし、さすがに、無いわ。
真っ赤になって、後は小さい音で弾くのみだった。
やばい、あと二週間なのに。
「朝練、放課後、練習続きますけど、あと二週間ですから、気を引き締めて行きましょう」
安藤先輩の締めの言葉が、刺さる。
ああ。
「みーたん、私、やばかったね。」
「いや、あれくらいは出るときある」
慰めあっていたら、細川先輩が笑った。
「もう、あれが本番、ステージで出たら、汗がとまんないよ」
細川先輩がミスしたとこなんか見たことがない。
子供のころからバイオリンをやっているから、そういう事も小さいときはあったのかもしれないけど。
「柚ちゃん、音楽室、昼休みも空いてるから、勝手に入って使っていいよ」
私が自前の楽器でないのを心配して言ってくれた。
期末試験が終わると、バイオリンと、ビオラの持ち帰れる子は平日も持ち帰ったりしている。
「はい。そうします」
もっと、練習しないといけない。
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