メリーさんの怪奇事情 メリーさん、殺し屋のターゲットにされる

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 私、メリーさん。 「あなたのすぐ後ろにいるの」とかいって人々を脅かすようなおっかない存在よ。  でも今私がめっちゃ、がくがくぶるぶるしてるの。  すっごく恐怖してるのっ。  何よっ。笑わないでよっ。  私にだって怖い存在がいるのよっ。 「うふふっ、メリーさん。どこに隠れたのかしらー」  今なにしてるかって?  資材運搬用のおっきな箱にかくれて息をひそめているわっ。  それもこれも、あの殺し屋から逃れるためよっ。  どうして脅かす側の私が、殺し屋におびえなくちゃならないのよっ。  こんなことになるなら、あんなやつターゲットにしなきゃよかったわ。  目の前で、「一瞬で三メートル移動できる」力を見せつけるんじゃなかった。  そこで、殺し屋は「張り合いがありそうな悪い子見ーつけた」みたいな目になって、逆ロックオンされちゃったのよね。 「うふふ、命のやり取り、たーのしーい」  楽しくなぁぁぁい!  ハイになっている殺し屋から逃れるために、引き続き息をひそめるわっ。  けれど。  箱のふたがぱかっ。 「みいぃぃつけたぁぁぁ」 「ぎゃぁぁぁぁ!」
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