1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
私、メリーさん。
「あなたのすぐ後ろにいるの」とかいって人々を脅かすようなおっかない存在よ。
でも今私がめっちゃ、がくがくぶるぶるしてるの。
すっごく恐怖してるのっ。
何よっ。笑わないでよっ。
私にだって怖い存在がいるのよっ。
「うふふっ、メリーさん。どこに隠れたのかしらー」
今なにしてるかって?
資材運搬用のおっきな箱にかくれて息をひそめているわっ。
それもこれも、あの殺し屋から逃れるためよっ。
どうして脅かす側の私が、殺し屋におびえなくちゃならないのよっ。
こんなことになるなら、あんなやつターゲットにしなきゃよかったわ。
目の前で、「一瞬で三メートル移動できる」力を見せつけるんじゃなかった。
そこで、殺し屋は「張り合いがありそうな悪い子見ーつけた」みたいな目になって、逆ロックオンされちゃったのよね。
「うふふ、命のやり取り、たーのしーい」
楽しくなぁぁぁい!
ハイになっている殺し屋から逃れるために、引き続き息をひそめるわっ。
けれど。
箱のふたがぱかっ。
「みいぃぃつけたぁぁぁ」
「ぎゃぁぁぁぁ!」
最初のコメントを投稿しよう!