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私はさっそく、ゴミ捨て場の近くを通る小学生に、私の分身であるメリーさん人形を拾ってもらう事にした。
ポトッ。
ほら、お人形さんよ。
かわいいお人形さん。
拾いなさい!
って、なんでスルーするのよ!
考え事に夢中で気が付かなかったみたい。
仕方がないわ!
もう一度よ。
ポトッ。
って、何でまたスルーするのよ!
はぁ、駄目ね。
周りの事が何も見えてないみたい。
この子もターゲットにするにはふさわしくないわ。
なんで私は、出会ったら即死系のお化けにならなかったのかしら。
こんな面倒くさい手順を踏まなくちゃいけないなんて。
ため息をついていると、視界の隅に猛スピードで走ってくるトラックが見えた。
えっ。
あんなスピードで走ったら事故が起っちゃうかもしれないじゃない!
運転手は何をやってるのよ。
運転席を見ると運転手は、ぎゃぁぁぁ!
気絶してるぅぅぅ!
あっ、暴走トラックがさっき通り過ぎた小学生の方に向かっていてるわ!
ちょっ、気づいて!
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