第10話. ブログ終了、エブリスタへ

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  ……緊急手術、お腹を切る……?  ようやく、少しだけ痛み止めの点滴が効いてきたところで、目の前で婦人科女医が私の症状を説明しているが、そんなもんちっとも理解できなかった。  こんな状況とこんな心理状態のときに、子宮がどうとか卵巣がどうとか医学的なことを説明されても理解できるわけないよ……。  それと、手術の説明をされた。  一応「はい」「はい」と口頭で返事をしたが、よくわかっていない。  わかっていることは、1時間後に緊急手術が迫っていること。  しかも、その説明のわずか5分後に「手術方針が変わりました」と告げられ、何かなんだか頭が追いつかなかった  お腹に直接メスを入れる手術法から、腹腔鏡手術に急遽変更になったらしい。  腹腔鏡専門の医師がまだ院内に当直で残っていたそう。  夫は、私の入院手続きと緊急手術の手続きでてんてこ舞いになっていた。  そして、私は心の準備が全くできないまま、手術室へ入室した。  手術開始時刻、早朝4時前。  手術時間、およそ4時間。  意識が戻ったとき、看護師さんたちが大袈裟なくらい私に労いの言葉をかけてくれた。  手術室から運び出されたら、HCU室へ移動した。  後から自分の病気を説明してもらったところ、 私は子宮内膜症が発症していた。  そして、子宮内膜症によって、通常は子宮にできる内膜が卵巣にできて、血がたまる。これがチョコレートのような色になり、自覚がないままチョコレート嚢胞ができてしまった。放置して肥大化するとがん化する可能性がある。     そのチョコレート嚢胞が卵巣の中で破裂してしまい、破れた嚢胞の中の液体を卵巣から取り除く手術が行われた。
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