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本当の愛情は、何の打算もなしに相手を愛せることだとやっと気付いた。
この人なら自分を幸せにできるとか、そういうことではないんだ。
私がこの人を笑わせたいとか、そういう気持ちかもしれない。
この人のためなら自分が不幸になってもいい。そういう気持ちを本当の愛と呼ぶのかな。友情と呼べるのかな。
―――Ａさんのように、美しい自己犠牲を語ろうとしても意味はない。
自分が本当にそう思っている訳じゃないのなら。
見せかけの美しさは、どんなにドロドロとした本音よりも醜い。見てられない。
もっと本音をさらけ出しせればよかったのかもしれないが、それができなかった。
どんなに飾ったところで、本当の自分は変わらない。
だからもう繕うのはやめよう。
自分の弱さも醜さも認めて進んでいこう。
そしていつか、その先にある「強さ」を手に入れたい。
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