最終話. あの子の笑顔に出会えた日

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  *  ―――「あの子」と初対面してから3ヶ月。   私は今日もネガティブ全開で「あの子」に電話をかける。 「ニョコニョコ(もしもし)?」       「うわぁぁんっ!!姫ぇ〜(泣)」     「どうしたくま?まゆポコちゃん相変わらずネガティブでちゅ」  あの子独特の言い回しはすっかり聞き慣れていた。あの子独自の世界観は、私の笑いのツボにもヒットしていた。  そして、あの子は私にとって、大切な友達。  それ以上の大切な存在になっていた。 「親友」だと、勝手に思っている。      もちろん、本人に確認したわけではないので、あの子が私のことを「親友」だと思っていてくれるかはわからない。    「私達親友よね!!」「いつでも味方だよ!!」「ずっと離れないからね!!」「裏切らないからね!!」    そんなお決まりの台詞は、あの子の口から聞いたことはない。  だけど、そんな台詞を口にしなくても、「あの子」と一緒にいると絶対的な安心感がある。      ―――あの子がこの世に生を受けた日。  私は「その日」を本人の口から聞いて、驚きと納得が入り交じった不思議なデジャヴュを感じた。  やっぱり、そっかぁ……そうだったのかぁ……!!  
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