最終話. あの子の笑顔に出会えた日

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    今から13年前私は大切な親友を失った。  彼女自身にとっても、私自身も、悔やんでも悔やみきれない哀しい別れだった。    あれから月日が経って、周りの人に支えられ、励まされて、どうにか立ち直れた。  それでも、今でも時々後悔の念が押し寄せてくることもあるが―――その念を上手く振り切れるようにも成長できた。     ―――私はブログや自叙伝に軽々しく「死ぬ」「死にたい」などの言葉や表現は使わない。    命の大切さを身を持って経験しているから。  そして、彼女の無念を私はこれから先ずっと忘れるわけにはいかない。  例え離れていても…もう二度と会えないけれど、彼女はずっと私の胸の胸に存在している。  そんな彼女がいなくなってしまった日と「あの子」がこの世に生まれてきてくれた日が、なんと「同じ日」だったのだ。 「こんな奇跡みたいな偶然があるなんて……」  まさか、彼女の代わりに「あの子」は私の前に現れてくれたのか。  神様が、彼女の代わりに「あの子」をプレゼントしてくれたのだろうか。  いや、人間に「代わり」なんていない。  いつだって誰だって、唯一無二の個性と人格を持っているのだから。
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