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その後、曽祖父は綿布整理工場と軍需畜産の経営で資産を得て、大阪の天王寺村の会議員となります。その後、公共市場、不動産などでも成功、土地の有力者となりました。
彼に息子が生まれます。名前は勇。
お金には不自由なく育った勇は、のちに太平洋戦争時代に徴兵され、軍人として満州にゆきます。
そして、曽祖父は戦争末期の大空襲と、敗戦後の経済的な混乱により、事業も資産も全て失いました。
曽祖父は再起を目指しましたが、病で七十歳で亡くなります。
私は曽祖父のことはわずかな話でしか知りません。
彼の生涯は富山にある本家の墓地にある石碑に彫ってあります。その碑文を祖父が紙に印刷し、私に伝えてくれました。
曽祖父は若い時は日露戦争、老年になってからは第二次世界大戦と、二つの戦争に挟まれた人生です。さぞかし苦労しただろうと、現代を生きるひ孫の身としては思います。
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