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二十一 玉砕の覚悟で
砲兵の勇は内地に戻れましたが、そのときには部隊の半数の者が亡くなっていました。(なぜ亡くなったのかは祖父から語られませんでした)
日本に戻り、次は本土決戦の準備です。
米軍の戦艦が来たら迎え撃つために、勇の部隊は鎌倉の由比ヶ浜に、砲台を五十機並べました。
しかし弾は百発しかありません。
由比ヶ浜で勇は玉砕する予定でした。
ここが自分の死に場所だと覚悟していたようです。
待機しているうちに敗戦が伝えられ、戦争が終わりました。
その後勇はトヨと息子カズの三人で暮らし、戦後の闇市でガソリンを売ることで、生計を立てたと聞いています。
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