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「藤色は、初めてを好きな人って思わないんだ? チャラいねー軽いんだねー」
「ぐぬぬぬぬ」
「そう言うのってヤリモクって言って、すっごいダサくて恥ずかしいことなんだよぉ? 知ってるー? 女の子みんな笑ってるよー。そう言う奴ら。そんなに我慢できないなんて、動物? サル? あ? それ以下? ってねー」
「お、おお、オレ、はっ!!!!」
「ダッサー」
「っぅ!!」
藤色が言葉にならない悲鳴をあげた。
お?
お?
お? お?
「ちがっ」
おー!! 藤色めちゃくちゃキョドッてる!
耳まで真っ赤だー! 紅葉の葉っぱよりも真っ赤だー!!!!
少し可愛いかも!? なぁんてね。
にひひ。どんどん反撃だっ!!
行けー!! あたしっ!!
「それとも何? 性欲が勝っちゃった?」
「は!? オレは別に……」
真っ赤だなあ、藤色は。図星なのかな?
うふふ。なんだか面白くなってきたかも!!
「だって、好きでもないあたしで童貞捨てようとしてるじゃん、現に。そういうのちょっとおかしいと思う」
「……よくこのオレにそんな口が聞けるな」
きつく目を釣らせて、あたしをにらみつける藤色。あれ、怒っちゃった? まあ、当然かなあ。やりすぎかも。ありゃりゃー。
「好きな相手ならいいんだな!? お前は」
なぜか早口な藤色である。舌噛むぞ。
「は? 藤色側はどうなのよ」
「オレがお前を好きになって、お前がオレを好きになれば、万事解決だろ」
「どういう思考回路してんのよ」
そうまでして、誰でもいいからしたいのか。エロガキめ。
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