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8つも年上の彼と出会ったのは、オンラインゲームだった。男性と知った時は驚いた。一人称が「私」で、とても綺麗な言葉遣いだったから。
それに私は、5つ年上の彼氏から暴力を受けた恋愛がトラウマになり男性が苦手だった。だから、男性とわかった時点で縁を切ろうと何度も思った。
だけど、切れなかった。
あまりにも楽しくて。
だから私は、今もネットオンラインゲームで知り合った彼とボイスチャットをしながらゲームを楽しんでいる。プレイスタイルと、お互いの好みが絶妙にかすった感じで違うから、タッグを組むと強いんだよね。それで相手チームを無双出来ちゃうから、最高に楽しすぎてやめられない。
完全にゲームオタクになった自分に苦笑する時もあるけど、何かに夢中になっている自分は嫌いじゃない。
「好みが違うからこそ強いんでしょうね」
「でも、どこかで重なってる好みがあるから、息が合うんでしょうね」
そんな他愛ない会話も、楽しい。時々私生活の雑談なんかもしちゃったりして……毎日が幸せだった。そうして気づいたら、3年も同じゲームをしていた。
3年。気を許すには、十分な年数だった。
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