今、隣にいてくれたらいいのに

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 だから私たちはオフ会で出会うことにした。  ……初めて会った時は、吃驚した。  声が若いから若々しいかと思ったら、すっごく上品なスーツを着こなした背の高い男性なんだもの。  一方私は小柄でちょっとぽっちゃり。……釣り合わなさ過ぎて、全然彼の顔なんて見れなかった。  スタイリッシュでかっこいいな、と思って、盗み見るので精いっぱいだった。  私のことを小柄で可愛い、と言って頭を撫でてくれた。そのスキンシップがあまりにも自然で優しくて――私の中にあるトラウマを溶かしてくれた。  でも、心から許せるわけじゃない。  27歳の私と、35歳になる彼。結婚適齢期であるし、年齢的にもセーフな年の差……だけど、やっぱりあくまでゲーム仲間。そこまで踏み出す関係ではないと思っていた。  2人で何度も会った。でもそれは、ご飯食べたり、ゲームセンターでゲームを楽しむだけ。そんな日々の繰り返し。  いい友達  私たちの関係に名前を付けるのなら、これがぴったりだろう。そして私は、そのままでいいと思っていた。  だから、初めて言われた時は本当に戸惑った。 「今、貴女が隣にいてくれたらいいのに」
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