希望の姫君たちは、

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 むかしむかし、ある国で、お姫様と、大臣の娘が、恋に落ちました。  二人は将来を誓い合おうとしましたが、この国では女の子同士の結婚は認められていません。そこで、国王様と大臣が、女の子同士でも結婚できるように法律を変えてしまおうと、皆に呼びかけました。  しかし、国王様の呼びかけとはいえ、国や法律ができるよりずっと前からある慣習は、一筋縄では変えられません。議会の中では、反対する者も多く出たのでした。  議論が難航してゆく中、お姫様と大臣の娘の話は国民中に広まってゆきました。そしていつしか、国民の中では「二人を結婚させよう」「女の子同士の結婚を認めさせよう」という声が出はじめ、日に日に大きくなり、どんどん膨れ上がって、やがては反対していた反対していた者の心も動かしました。  こうして、法律は新しくなり、二人は晴れて結婚を果たすことができたのでした。めでたしめでたし──
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