0人が本棚に入れています
本棚に追加
ヒヤヒヤしながら取材陣は進む。
「それでは…最後に高岡様の一番のオススメをここでいただきましょう。」
良かった!これで終わりだ。
俺は安堵する。
「やはりヒレの中心、シャトーブリアンだな。」
俺の一言で取材陣も大喜びだ。この高級肉は有名だし食べられるだけでも嬉しいはず。
「では、シャトーブリアンを。」
しかし、その時に俺は真実を知る。
「高岡様、ですから本日は無いのです。」
「はっ?」
店員の言葉に呆気に取られる。
「いやいや、そんなはずは無いだろう?ここは牛のブランドに拘らないからこそ、上手い本当の肉を提供するんだろ?」
「いや、確かにそうですが…。なにぶん、高岡様の取材から反響が大きく。」
「それなら何とか知らしてくれよ!」
「ですから…
おやすみ
と札に。」
「!?」
あれは…肉の部位じゃないのか。
ってきりおやすみって部位かと。
カッパやザブトンやトウガラシや…そんな名前つけるなよ。
最初のコメントを投稿しよう!