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そのつぎの日。ももいろのことりは、きいろいことりをつれてやってきました。
「こんにちは、ワニさん。やくそくどおり、お友だちをつれてきたわよ」
ももいろのことりは、明るい声でそう言いました。
「ほんとにワニだ!」
きいろいことりはワニを見て、大声をあげました。
「食べられちゃうよ! あぶないよ!」
ワニの口のちかくでチッチとさえずるももいろのことりは、きいろいことりをわらいました。
「だいじょうぶよ。わたしたち、きのうもおしゃべりしたんだから」
そう言うと、ももいろのことりは、パタパタとんでワニの頭の上にちょこんとのりました。
こまったな、これじゃあ2ひきをいっきに丸のみできないじゃないか。
おなかがぺこぺこで、もうあまりはやくうごけないのです。ワニはしずかに、チャンスをまつことにしました。
きいろいことりはこわがりで、なかなか近くによってきません。でも、ももいろのことりがワニのせなかでとびはねているのを見て、おそるおそるとんできました。
いよいよです。しっぽをいきおいよくはね上げて、2ひきを丸のみにするときがきました。
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