🦔❤️🐹ハリネズミさんとハムスターさん

新人ハリネズミ

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　宴もたけなわといいつつも、三軒ほどハシゴして解散となったのは深夜二時過ぎだ。

　私の自宅は会社近辺に部屋を借りていたので、時間を気にすることはなかった。
　そういえば針山は実家住みらしく、電車で結構な距離だったはずである。

　もちろん、終電などとうに終わっている。

「針山、帰りどうするの？」

　周りに気を使ったのか、帰る機会を逃して最後まで付き合ってくれた彼女は少し眼が虚ろだ。

「あー、えっと、タクシーで帰りますー」

　そうはいっても深夜料金だし、意識も朦朧としている様子をみてしまうと少し心配になる。

「よかったら、始発まで私の家で休む？　布団一組しかないから雑魚寝になっちゃうけど」

「え、いいんですか？」

　電車があるうちに返してあげられなかったのも、先輩としてこっちの落ち度な訳で、多少の罪悪感が付きまとう。

「散らかっているけど良かったら」

「是非とも！　ありがとうございます！」

　まさか、これも作戦の内だったなんて、知る由もないじゃん？