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「結婚してください。」
それは女子が1度は夢見たことのあるセリフ。
テレビから流れる男性のそのロマンチックな言葉を聞きながら、真理はため息をつくのだった。
晶だって、そろそろ私へのプロポーズを考えてくれているはずだ!…きっと…多分…そのはず…。
「ハァー」真理はもう一度深くため息をつくのだった。
晶とはお付き合いして6年になる。
最初は友人達と行ったカラオケの集まりで、偶然晶がそこにいたのがきっかけ。
お互いに同じロックバンドが好きだったことで、意気投合した私達が付きあうのに時間はかからなかった。
なぜなら私は思ったことは、すぐ口にする質なのだ。
真理「私は晶が好き。だから、付き合おう!」
晶「…」
俯く晶を強い眼差しで真理が見つめると、彼はチラッと恥ずかしそうにこちらに視線を投げかけると、小さく頭を前に動かした。
白黒ハッキリな性格の私と、優柔不断で内気な晶。
もう6年だよ?
私は今年32歳だ。
6年あったら何が出来るよ?
小学校卒業出来ちゃうじゃん。(涙)
彼と結婚したい…だけどプロポーズくらい晶から言ってほしい。
白黒つけたくて仕方ない私は、頭を抱えるのだった。
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