4話

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絶対に見られたくなかった人物が現れたことに、姫木の瞳が大きく揺れる。それは怯える瞳。 天王寺はそれを感じ、掴んだ手に優しくキスを落とし、柔らかな笑みを見せた。 「心配ない」 「やっ、やだッ!」 醜態を見られたことで、姫木が逃げようとしたが、天王寺が腕を引いてそれを阻止する。 背後から乱れた浴衣ごと抱き締めて、暴れる姫木を押さえ込む。 「これは、姫の意思ではない!」 断じて姫木の醜態ではないと、天王寺が声をあげる。全部薬のせいだと告げるが、姫木は恥ずかしいのか、首を振ってもがくように暴れだす。 「見るなっ……」 「目を閉じる。決して見ないと約束する……、ゆえに私に委ねよ」 強く言い切った天王寺は、ほどけた姫木の浴衣の帯を拾うと、自分の視界を塞ぐようにくるくると巻き付けて、目隠しをした。 それから、そっと手を差し出して、 「姫、ここへ」 恥じることは何もないと、天王寺は甘く誘う。 身体が熱を天王寺を欲する。自分ではどうすることもできない欲がその手を掴む。 差し出した手に姫を感じ、天王寺は手探りで姫木を抱き寄せる。 「ぁ、はっあ……、んんっ」 触れた場所に甘い痺れが生まれ、姫木の声が漏れる。 視力が奪われているせいか、その声は聴覚を激しく刺激して、天王寺にも火をつける。 背中から抱き寄せ、天王寺は手探りで後ろから下肢を探る。 「やぁ、ああっ……」 そそりたつ熱に触れたとたん、姫木は背をしならせて仰け反った。 天王寺はすでに解れている箇所へ、そのまま指を滑らせて、躊躇なく飲み込んだ二本の指を深く挿入する。 固さを保って、膨張している下肢にも触れたかったが、姫木本人が散々擦ったせいで、おそらくこれ以上触れば痛みを伴うと、天王寺はあえてそこに触れずに後部へ手を伸ばす。 「はぁッ……、そこ……ぁっ」 欲しかった場所に刺激を与えられ、姫木は声をあげた。 「ここがよいのか?」 「いい、……ぁぁ、っ、もっと奥……」 「心得た」 「ああっん、そこ、……天王寺、もっと……やぁっん」 身体を擦り付けながら、姫木は与えられた快楽に落ちていく。
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