4話

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「姫はこうされるのが好きなのか?」 「好き、ッ……、もっと舐めて……アっ、あん」 「先がよいのか?」 赤い舌を出し先端に這わせて、溢れる蜜を舌先で掬い上げると、姫木が潤んだ瞳で天王寺を見つめてきて、ゆっくりと首を振った。 「下から……、下から舐めて……」 そこだけじゃヤダと、おねだりをしてきた。 理性が失われそうな破壊力に、天王寺は必死に自我を保つ。でなければ、今すぐにでも熱い杭を思う存分に打ち込んでしまいそうになったからだった。 「舐めるだけでよいのか、姫」 要求通りに下から舐めあげて、天王寺は上目遣いで問う。これでは足りないだろうと見越して。 「あ、ぁぁ、……もっと、……強くして」 案の定、それだけでは足りないと姫木の瞳は徐々に潤んでいく。しかし手でしてやることはできない。すでに赤く腫れてしまっているそこは、これ以上したら痛みしか生まないと分かるだけに、天王寺は口という柔らかなものを選んだのだから。 「姫、今は口でしかできぬ。許せ」 「ああんっ、そんな強く、……吸っちゃ、いやぁぁ、っ」 「枯れるまで出せばよい。全て私が受け止める」 「もう出ないっ、……って。ああ、もう……」 下から丹念に舐めあげていた天王寺は、再び咥え込むとキュッと口を窄めて、激しく頭を上下に動かす。それに連動して姫木の腰も上下に揺れ、追い詰められていく。 「やっ、……だめッ……、ああ、あ――ッ」 腰が沈む。天王寺の口腔内に広がった、ドロッとした苦みのある液体が溢れて、飲み込めなかった液が口端よりわずかに流れる。それでも姫木の熱は治まることを知らない。 再び天王寺に手を伸ばしてくる。 どれほどの媚薬を飲まされたのか? それとも効果の高い危険度の高いドラッグなのか? どちらにせよ、このままでは姫木が壊れてしまうと察した天王寺は、少々乱暴でも抱きつぶす覚悟を決める。 薬の類なら時が経てば薄れる、または消えるはずだと考えての事。 「姫、許せ」 伸ばされた手を取った天王寺は、指に軽く口づけをすると、姫木の身体を反転させた。 四つん這いにさせ、腰を高く上げさせると、天王寺は自身の熱を躊躇うことなく突き立てる。トロトロになるまで溶かされたソコは、拒むことなどなく容易く受け入れる。 「姫の顔が見えぬのは、心苦しいが、致し方あるまい……」 天王寺は腰を抱えてそう呟くと、前方へと手を伸ばす。 「やっ、……ぁあ、やだぁ……ああッ……ン」 揺さぶられる腰の動きに、姫木が泣き声のような嬌声を上げ始める。卑猥な水音が増す中、激しく腰を揺らす天王寺は、浅く、深くを繰り返すように、何度も何度も打ちつけるが、そのたびに、姫木からは悲鳴と拒絶が上がる。
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