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「やっ、ああ……、欲しい、天王寺が欲しいから……あ、ぁッ」
「姫、姫……」
「ッ……らめ、ぇ……とって、天王寺、そこ離してっ、ぁぁっあ」
塞き止められた下肢が、限界以上の硬さと膨張を訴えるが、握り込まれたままそれは解いては貰えず、焼けるような摩擦を感じるほどに布団に身体を擦られる。
もう何も考えられなくなった姫木は、ただただ出口を解放してほしいと啼く。
「なんでもするからっ、……やああッ、も、出したい……」
悲鳴のような喘ぎを漏らされ、天王寺はようやくそこから手を外した。しかし、それと同時に腰を激しく突き上げ、胸の尖りを摘まみ上げた。
最深部を激しく突かれ、擦られ、心地よい痛みを伴う刺激を胸に受け、姫木の身体が跳ねるように撓る。
「私を愛せ、姫。そなたの全てが愛おしい、……姫は私のものだ」
「やああ、ダメ、だめぇ……、ッ壊れちゃう……」
「壊しはせぬ。溺れさせるまでだ」
「い、やぁッ……死んじゃう。……天王寺ッ……やぁああ、あ゛あ゛ァァ――ッ!」
天王寺が、焼けるように熱い白濁とした液を奥に打ちつければ、高い嬌声をあげた姫木の身体が一度大きく跳ねて、そのまま力なく崩れた。
ぐったりと、布団にうつ伏せに倒れた姫木の意識はなくなっていた。それを確認した天王寺は、ドロッとした体液とともに自身を姫木からゆっくり抜き去ると、うつ伏せになっている姫木をそっと抱き起こし、仰向けに抱きかかえる。
「ようやく飛んだか」
乱暴にしてしまったことには悔いがあったが、こうでもしなければ、あのまま本当に壊れてしまうまで求め続けるだろうと、奥歯を噛む。
おそらく身体は今だに火照ったままだろうが、意識がなければやり過ごすことができる。天王寺は、泣きはらした瞼と頬を見つめ、苦く辛い表情を浮かべた。
「……そなたをここまで泣かせるつもりなど、なかったのだ」
許して欲しいと、天王寺は声にならない謝罪をし、そっと持ち上げると、泣きはらした頬にそっと口づけを落とした。
「姫にこのような仕打ちをした者が、許せぬ」
薬物を使用してまでも、姫木をいいようにしようとした者が誰であっても許せないと、天王寺の顔は恐ろしく陰る。もしも尚希が姫木を見つけていなかったら、今頃姫木は誰かに襲われ、誰とも知らない者に強請って、甘えていたかと思うと、その怒りと嫉妬は計り知れない。
今すぐにでも犯人を再起不能まで落としたいと思いながらも、天王寺は姫木を綺麗にしてあげることを優先する。
優しく抱き上げ、浴槽へと向かった天王寺は、姫木の身体を拭い新しい浴衣を着せ、新しい布団に寝かせると、自らもシャワーを浴びて、尚希の部屋を後にした。
「しばし、大人しくしておるのだぞ」
部屋を出るとき、眠る姫木の手の甲へ触れるだけの口づけをして。
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