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人がいるのが当たり前。 そんな風に思われている学校も夏の間は寂しそうにいつもの場所に立っている。
そんな学び舎のテラスに人影二つ。
一人は地面に手をつけ、もう一人は水飲み場にもたれかかっている。夏の暑さに愚痴をこぼしながら恋について語っている。
暖かな風が少女の髪をなびかせる。風鈴のように揺れる髪。風がその場を通り過ぎ少女は髪を整える。
焼かれたような校庭の発する熱に当てられて額を落ちる雫が一つ。それを指で取り払い空を見上げる女の子。
思い浮かぶは思い人か、はたまたアイスキャンデーか。
話を続ける彼女らの傍に羽を閉じた鳥が二匹。鳴くことすらつかれたようで影に隠れて休んでいる。
刻々と過ぎていく時間の中で場所を移す太陽と止まったままの白い雲。
彼に早く会いたいから夏よ終われとぼやく午後。
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