光風

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昨日は…… 『んっ…あっ…あやとっ…もっと、して…』 樹の方から やたら積極的に求めてきて… 『あっ、だ、めっ…も、イキそ…』 一度じゃ足りなくて 何度も貫いて… 「…彩音、エッチなこと思い出してんだろ…」 「彩音ぉ、顔ヤバイよ〜?昨日の激しいの、思い出しちゃった?ぐふふっ…」 二人に同時に突っ込まれた。 「べ、別にっ!昨日のエッチなことなんか、思い出してねぇしっ!」 両手で頬を叩いて、崩れた顔を元に戻す。 ヤバイ… 思い出したら身体熱くなってきた… 「顔。まだデレてる…」 「ぐふふふっ…おもしろ〜い!」 「うるせーっ!と、とにかくっ!俺が知ってる限りは、特に変わったことないけど!」 「ふーん、そうかぁ…」 叩きつけるように言うと、冬也は納得してないような顔で首を傾げた。 「まぁ…とにかく、ちゃんと見ておいてよ。あの人、すぐに自分ひとりで解決しようとしちゃうんだからさ」 「…わかってる」 俺が頷くと。 「…樹もだけどさ。彩音はどうなの?悩んでるなら、吐き出しちゃえば?」 それまでずっとふざけてた陽が、ふっと真剣な眼差しになる。 「いや、俺は別に…」 「すんげー悩んでるって顔、してるじゃん。俺のこと、誤魔化せると思ってんの?」 久しぶりに見た。 射るような、強い眼差し。 「そうだよ。一人で抱え込むなって言ってんだろ?」 冬也も言葉を重ねてきて。 俺は観念して、テオの電話からこっちのことを、2人に白状した。
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