無限の二人 ~目が覚めたら~

2/7
前へ
/7ページ
次へ
ベッドから出て階段を降りる BGM代わりにテレビをつけて 湯を沸かしコーヒーを入れる コーヒーが出来たら テレビを消す どうせ見ないんだから 座って飲みながらゆっくりと過ごす そんな静寂もすぐに壊された ダダダダダダダダッ 「ちょっと?」 「はい?」 「何してるの?」 「見ての通り コーヒーを飲んでいます」 「そういうことじゃなくて 普通に起きたの?」 「目覚ましに起こされて とても眠いです 頭がまだ働いていないので あまり騒がないでもらってもいいですか?」 「いや、騒ぐでしょ?」 「なんで?」 「戻ってきたんだよ?」 「あ、あぁ、あぁ? え?えぇ?えぇぇぇぇぇ!?」 「うそ?今頃?」 「普通に起こされすぎて 気づかなかった」 「そんなことある? 世界が変わったのに 普通に過ごせるものなの?」 「意外と普通に過ごせるものみたい」 「普通もっと驚くよ?」 「いや、今じわじわと来ている 普通に過ごせるほど 普通の家だ 元通りの家だ」 「本当だよ 戻ってきたんだよ」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加