01 死の腕

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01 死の腕

 忘れたい記憶がある  それなのに 忘れられないんだ  頭にこびりついて離れない  どうして  追いかけてくるんだ  過去の幻影がすぐ この背中の後ろにいる  そいつはほら 俺の首に手をかけている  ぎゅう ぎゅう  ぎり ぎり 「ああ、忘れる事ができないなら  いっそこの苦痛に身を任せてしまってもいいかもしれないな」 「ストーリー」  男は自らが殺めてしまった人間の亡霊に苦しんでいた。  あの時はああするしかなかった。  必死にいいわけをしても、亡霊は必ず蘇る。  もう、楽になりたい。  気が付いた時、男は自分の腕で首を絞めていた。
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