#12

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そんなことがあって迎えた週末。 平日と同じ時間くらいの時間に起きてリビングにいくと 「おはよう、そろそろ起こしにいこうと思ってたんだ」 キッチンで何かを包みながら、鼻歌までうたっているご機嫌な亮介さんの姿。 香ばしい匂いが漂ってきていて、お腹がグーっとなってしまった。 「あ、お腹すいている?車の中で食べようかと思って準備しちゃってるんだけど」 亮介さんの手の中をみると、サンドイッチらしきものが。 そして、その横には、いつも私が使っているマグボトルも用意されている。 「昨日も遅かったのに、お任せしっぱなしで、すみません」 「いやいや、出発時間も言ってなかったし。今日と明日は俺プロデュースの至れり尽くせりの旅だから、結衣は何もしなくていいの。もうちょっとしたら出かけたいから、出れる準備だけしておいて」 そう言ってコーヒーを淹れることすら手伝わせてくれずに、キッチンから追い出されてしまった。
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