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この農園に着いた時も予想外な場所すぎてびっくりしたけど、
「ほら、前にバルコニーにBBQセットとかピザ窯も置きたいとか言ってたから」
喜んでくれてるようでよかった、と頭をポンポンしてくれる亮介さんにキュンとしたんだ。
亮介さんがトマトを収穫してるのなんて、正直似合わなすぎて笑ってしまったけど、私の何気ない一言、しかもちょっと酔っぱらっている時のたわいもない話を覚えてくれていたことが、とにかく嬉しかった。
電話を終えて戻って来た亮介さんと向かったのは、立派なお宿。
中に入るのかなと思ったら、玄関で2人分の荷物と車のキーを渡して、今度はすでに待機していたタクシーに乗せられた。
「今日は、あちらに泊まるんですか?」
サプライズだとわかっていながらも、気になって聞いてしまうと
「そうそう。宿の中は、後でのお楽しみ。さっき結衣が言ってくれたみたいに、この後一緒に楽しみたいなーと思って」
なにやらニコニコしている。
なんだか、その様子がかわいく思えて、これもまた知らなかった亮介さんの1つの顔だなって思う。
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