あとがき

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こんにちは。こんばんは。 小鳥遊 雛人と申すものでございます。 いかがでしたでしょうか? お楽しみいただけましたか? 今回のテーマは『青春』と『命』でした。 不死鳥の血筋を持つ女の子と 生き物がただただ好きなだけな男の子の 恋愛青春物語でございました。 それぞれが持つ事情や思いを抱えて 16歳という年齢を生きる彼らの様子を 描きたかった作品となっております。 『青春』とはなんなんでしょうね? 有真や雛子はピィちゃんを通じて 生きることの大切さを学びました。 メインは彼らですが、それ以外の 16歳の登場人物全員が青春を送っています。 華々しくもあり、無慈悲でもあり。 打ち込めることに打ち込み、 何も持たない者は青春を作りこみ。 行動に善し悪しはあれど、彼ら彼女らの青春を この世の誰も咎めることはできません。 みな一様に考え、葛藤し、 理想の青春を追い求めて生きる。 二度と帰ってこない16歳を一生懸命生きること、 それこそが大切なことなのだと思います。 だから作中出てきたいじめっ子の子達も 嫌いにならないであげてください。 道を踏み外して戻ることも また青春だと私は思うのです。 『命』の不平等さも描かせていただきました。 命は平等ではないかもしれません。 喰い喰われ、死して殺され、 常に命のやり取りがこの世で行われている中、 人間だけがそれを悲しみ弔うことができます。 亡くなってしまったことを 忘れずに心に留めて、前を向いて生きる、 それが人間に与えられたことだと思います。 ただ生き物が好きなだけ、死を悲しむだけ、 それだけではダメなんだと思います。 そんなことが伝えられたらなと…。 不死鳥に関してですが… 彼らの蘇りは自分のクローンを作ること、 そんなイメージで書いています。 例えばですが、皆さんに自身のクローンを 作ることができる能力があるとして… そのクローンを生み出すために、 業火に焼かれ、大きな苦痛を伴い、 数週間の灰になった無の時間があるとしたら… 皆さんは怪我をしたり、 生きるのが苦しくなってしまったり、 それだけで今の命を 死として捨てることが出来ますか? 私は個人的に…できないし、 したくないかなと思います。 今の命を全うして生きる。 そのために全てを全力で取り組む。 生まれ変わる時に後悔しないように。 そんな風に生きたいなと私は思うでしょう。 それは、生まれ変わらなくても 同じなのではないでしょうか? やりたいことは全力でやって、 想う気持ちには全力で向き合って、 今という命を余すことなく生ききる。 なにか燻っていてできなかったり、 諦めている人にそんな想いが届けばと思い… 少しでもこの作品で背を押すことが出来れば、 私としてはこの上ない喜びです。 私も有真や雛子と同じように 日々を一生懸命生きていきたいと思います。 今回はこれにて…もし機会があれば また次回作でお会いいたしましょう。 でわでわ〜!
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