間章 慰霊祭

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3. でも、後悔するんだよ。本当だ  ♢♦♢  ――リアナ――  スターバウ家の伝統の正餐(ディナー)は、バーベキューである。  一週間前から仕込みがはじまり、肉を焼くのにも半日かかるような本格的なものではあるが、野外料理には違いない。それは庭の一角で、まだ日が明るいうちにはじまる。  主人であるフィルと手伝いのヴィクは、火の起こし方についてしきりに言い争っていた。 「そのやり方じゃだめだよ、時間がかかりすぎるし、火の質がよくない」  ヴィクが言った。「炭のならべ方が重要なんだ。フィルはちっともわかってない」 「そっちこそわかってないな。この方法が一番早く、確実に燃えるんだ。おまえは炭を早く入れすぎなんだ」と、フィル。 「俺なら、むしろ炭は使わないね。野宿のときに炭があるか? 俺が言いたいのはそこだよ」リックがひょいと顔を出した。 「おっさんは口を出すなよ」と、ヴィク。 「そうやってひっかきまわして、楽しんでるだけだろう」と、フィルも言う。  黒竜のライダーであるナイムが調節すれば一発なのだが、本人は「ばかばかしくて、つきあいきれない」と言い、厨房からくすねてきたコールスローを鉢ごと抱えてむさぼっていた。
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