18歳(花蓮の思い出)

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夏休みが始まって数日ーー 花蓮のプライベートは無い。 そうこうするうちに、花蓮の誕生日ーー8月3日が来た。 朝10時。 申し訳程度に呼び鈴がなり、花蓮が出る前に指紋認証でさっさとドアを開けたゴドーが姿を現した。 「カレン」 「はい」 ごくりと喉が鳴った。 覚悟はしているとはいえ、花蓮はなにせ初めてなのだ。 「準備はいいか?」 「…大丈夫です」 「よし」 ゴドーはいつも濃いサングラスを身に着けている。 夏でもスーツ。短髪の黒髪。 がっしりして背の高い体形。 197センチあると聞いた。 筋肉が隆起して、外国の傭兵とか、そんな見た目だ。 ゴドーは椅子を引きずると、部屋の真ん中にドカッと座った。 長い足を組み、腕組みをすると花蓮をじっと見る。 「脱げ」 外は夏の日が燦燦と降り注ぎ、カーテンをしていても部屋は明るかった。 裸のチェックは毎日ある。 今日は意味合いが違うだけだ。 花蓮はコクンと息を飲むと、バスローブの紐を解く。 ゴドーの目が、まっすぐ花蓮を見ていた。 するりと解くと、バスローブのあわせが開いてーー花蓮の白い肌が露になった。そのままバスローブを脱ぐと、素っ裸だ。 恥ずかしさについ隠しそうになる腕。意識して真っ直ぐカラダを立てる。 練習のために部屋でいつも履いているヒールがグラつかないように腰で立った。 「…」 花蓮がそのままゴドーを見ると、ゴドーは身じろぎもせず言った。 「ゆっくり回れ」
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