18歳(花蓮の思い出)

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「キョーコ、手本を見せてやってくれ」 「…いいわ」 指をクイクイとされ、花蓮はゴドーの隣に行く。 交代で部屋の真ん中に立った恭子は、まるで踊るようにバスローブの紐をほどいていく。 バランスを取るのが難しそうな高いヒール。 足を揃えて曲げてしゃがんで、また立ち上がりカラダをひねる。 少しもったいつけるようにゴドーをじっと見て、回転しながら流し目でゴドーを挑発する。 美しさを最大限に引き出す、曲線の動き。 間が完璧だ。 それから恭子はしばらくひらひらさせていたバスローブを惜しげもなくはらりと投げ落とした。 磨き上げられた無駄のない美しいカラダ。 成熟した女性らしい曲線。 恭子は女豹のようにまっすぐゴドーを睨むように見る。 自信のあふれる力強い瞳。 髪を掻き上げ両手を頭の上で組むと、美しい曲線がさらに露になった。 小柄なのにすらりと大きく見える。 ーーすごく…キレイ… 花蓮は素直にそう思った。 恭子は女性らしいカラダの曲線を活かしてその場でまた一回転する。 足と足とがクロスしてーー モデルのように踏みかえるきれいな足。思わず見惚れる。 恭子はぴんと伸ばした足のまま、上体を大きく折り曲げた。 丸いヒップのふくらみから足までのライン、腰のくびれが女性らしく、 一コマ一コマが写真撮影をしているみたいにどれも美しかった。 「…っ」 思わず花蓮の口からため息が漏れた。 鼓動が速い。 人間のーー女性のカラダはきれいだと思う。 あまりの妖艶さに花蓮のカラダの奥の芯までジン…と熱くなる。
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