18歳(花蓮の思い出)

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ゴドーがにやりと笑った。 「カレン。キョーコはそそるだろ?」 「はい」 「魅せ方は大事だ」 花蓮は素直に尊敬の眼差しで恭子を見つめた。 「お前は商品だ。 この世界は、男を勃たせて抜かせてナンボの世界だ」 「…っ…はい」 「お前は何も持ってない。今は空っぽな人形だ。 持っているのはその顔と、カラダだけ」 「…はい」 「男は自尊心が高い。 惚れやすく手に入れば飽きやすいワガママな生き物だ。 ただの人形じゃ、若さを失うとともに終わる。 あっと言う間だ。 キョーコと同じことをしろと言ってるんじゃない。 個性を武器にしろ。 ーー俺が全部教えてやる」 「はい」 花蓮はゴドーをじっと見つめた。 恭子はフッと苦笑する。 「ゴドー…なんだか花蓮には熱くない? 過保護で…綿菓子みたいに甘々だわ」 ゴドーは恭子を睨んだ。 「甘い…?まさか」 ゴドーは口元に微笑みを浮かべる。 「今日がカレンの18歳の誕生日だ。 暴れても叫んでも今から寝かせずノンストップでヤる。 3日間こもるぞ」 「…」 恭子は顔を歪めた。 「3日… ゴドー…花蓮は初めてなんでしょ?」 「だからだ。 …それがどうした」 「この容姿でこの年齢でーーなのに初めてのコなんて今ごろ珍しいわ。 初めてのコにゴドーじゃ…。 初めてじゃなくてもキツかったわよ? …ゴドー…半端じゃないもの」 恭子が心底イヤそうに言う。 「セックスは最大のコミュニケーションだ。 カレンの全てを暴く。限界も」 恭子がふ、と息をついた。 「そう。 …でも確かに…あの1日のおかげでーーその後、誰に抱かれてもましに思えたけどね」
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