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「…ふ…褒めてるのか」
脱ぎ捨てたバスローブを拾う仕草さえ、恭子はとても美しかった。
恭子は少し気の毒そうに花蓮を見る。
「花蓮…早く合格できるように祈ってる」
恭子は頭を下げる花蓮の肩にポンと手を置き、部屋を出て行った。
「さて」
ゴドーが立ち上がる。
花蓮の心臓がどきりと跳ねた。
「覚悟はいいか?カレン」
「…はい」
頷きながら、素っ裸の花蓮のカラダの芯は無意識にカタカタと小さく震える。
緊張で喉が鳴った。
ゴドーはフッと笑うと、サングラスを外す。
その微笑みがなぜかとてもあたたかくてーー花蓮の緊張はわずかに緩んだ。
「…」
ーーあ…
花蓮に近づく大きなカラダ。
目を合わせるように上を向く。
ゴドーのキレイな瞳の色。
それは濃い灰色に淡い緑が混ざった不思議な色だった。
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