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「何だソレ。お前の根暗っぷり、一周回ってすごいことになってるな」 「だ、だって…私だったら…高嶺くんのことちゃんと紹介したいもん。こんなステキな人と結婚するんだよって。幸せになるよって。…本当のお父さんはもう死んじゃってるから無理だけど」 お父さんのことを話したのは初めてだったせいか、さすがの高嶺くんも言葉を失っている。 少し経ってから、やっと重い口を開いた。 だけど、それは今している話とは全く関係のない質問だった。 「…なあ、静花の家ではさ、誕生日、どんなふうに祝ってもらってた?」 「え?突然どうしたの?」 「いいから答えろよ」 仕方なく幼い頃の記憶を辿る。 でも、それは─ 「ごくごく普通だよ。大体お母さんがプレゼントとケーキ準備してくれて、ローソク立てて、二人でハッピーバースデーの歌うたうっていう。お義父さんがいるときは、三人で。でも、ケーキがホールじゃないこともあったな」 「…そっか……そうだよな」 何が『そう』なの? 私をご家族に紹介しない理由と何の関係があるの?? ドキドキしながら次の言葉を待つ。 「言っとくけど、俺は静花を誰かに紹介したくないと思ったことはない。何なら、周りの人間全員に俺のだって言って回りたいくらい…いや、やっぱむしろ誰にも見せたくないかもな」 「や、やっぱり。恥ずかしいんだ…」 「そうだけど、そうじゃなくて。大体、何でそう思うんだよ?今の静花はLove Birdsでナンバー1講師張るくらいキレーになったのに」
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