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そして、あろうことか桐嶋先生の体をひょいと肩に担ぎ上げた。 呆気にとられる高嶺くんと私。 「と、冬馬!?何するのよ、下ろして!!」 肩の上で暴れまくる桐嶋先生に、びくともしないダンナさん。 「…うるさい。新婚フーフの邪魔してんじゃねーよ。機嫌直ったんならさっさと部屋戻ってヤるぞ」 「ちょ……っ!二人の前で何てこと言うのよ!?」 「初めて裁判(仕事)で大負けしたからって、昨日こっち着いてからずーーーーっとメソクソして『気分じゃない』とか言って散々拒否りやがって。これ以上焦らすなら今ココで始めるぞ」 ひっ!! ご主人…あんな綺麗な顔して何てことを!!? これにはさすがの桐嶋先生も抵抗するのを止めると、肩に担がれたまま、「じゃ…そういうことだから」と、恥ずかしそうに私達に向かってひらひらと手を振りながら消えて行った。 「…桐嶋先生、司法修習のとき世話になった先生の娘さんで。本人はいいんだけど、あのダンナがな。桐嶋先生のこと溺愛しすぎて色々とヤバいんだよ」 「…び、びっくりしたね。色々と」 「な。まさかこんなところで会うなんて。人生って何があるか分からないもんだな」
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