第1話「我らの母星、メゼルの空」

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 何もかもが、当たり前のように思えた。  生まれた時から人は皆、髪は銀色に輝き、人の肌は雪のように白く、瞳は黄色や青、朱色。  七色に輝く草木や森など自然に溢れ、鮮やかな黄緑色に染まる空には、目映い太陽が三つ。  衛生は3つ、至るところに浮かび、薄い桃色の海は満ち引きが激しい。  美しい姿の母や姉、そして可愛い二人の妹の手を引いて、偉大な自然の産物であり、我らの生命維持に必然である二酸化炭素を大きく吸って、深呼吸。  逞しい背を浮かべる父を追って、私達は地方である辺境衛星の家族旅行の帰路につくことにした。  
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