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私はこの広大で、偉大で、愛しいこの星で見た光景を二度と忘れないだろう。
・・・その景色とは裏腹に、あと数年も経たない内に私の抱く当たり前と思えた景色が、当たり前でないと気づくとは思いもよらない。
家族全員が車に乗り、父が宙に浮かぶディスプレイを操作して車体が浮かび上がり、自動運転で動き出す。
空に浮かぶ、ガイドラインと呼ばれる光る輪を便りに、私たちの住む王都へ向かっていた。
道中、空中で巡航中の私達の車へ、背後からガイドラインを逆らって古い車が2台ほど近づいていてきた。
操縦キャノピーは角張ったデザイン。ボディカラーは灰色だが煤や汚れで淀んでおり、車体の4つ角にひとつずつローターが付いている、ドローンタイプの旧型だ。
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